今年登場した「アスリート出身タレント」の中で、ダントツ売れっ子トップになった人と言えば、
元フィギュアスケーターの織田信成くんですよね。
昨年の冬、ソチオリンピック出場を逃して、涙の引退。
引退後は、関西を拠点として、コーチ業のかたわら、関西ローカルの番組から少しずつテレビにも露出。
彼の2014年は、そんな感じでスタートしたはずですが……。
驚きの活躍で、お笑い芸人のフィールドを荒らしまくり!
本業と言うべき、フィギュアの解説でも、見事なデビューを飾りました。
織田くんは、なぜ、そんなに売れたのでしょうか?
おせっかいながら、考えてみます。
織田くんがひっぱりだこな3つの理由
1.ベストだった引退のタイミング
彼が引退したのは、全日本選手権でソチオリンピックの出場を逃した直後でした。
つまり、「ソチオリンピック直前」で、フィギュアスケート人気が頂点に達していた時期でした。
これが、功を奏しました。
男子シングルは、羽生結弦選手を筆頭に、メダル獲得確実と言われていました。
織田くんには、フィギュアのオリンピック中継時に選手たちにインタビューするという、スポーツコメンテーターとして、最高のデビューの場が用意されました。
視聴率が取れるのは確実! おまけに、直前まで切磋琢磨してきた織田くんから引き出されるコメントだったら、視聴者は何でも聞きたいと思ったはずです。織田くんのハードルは、下がりきっていました。
デビュー戦で、これはありがたいですよね。そして、彼は鮮烈なデビューを飾るワケなんですけど……。
今期、本業のフィギュアの解説にも結構出ていましたが、これは昨年までやっていた荒川静香さんが出産のために休業しているというタイミングであったことが影響していることでしょう。ラッキーですよね。
2.選手時代から定着していたキャラが、ファーストインパクトを与えた
ソチオリンピック中継で織田くんに求められていたのは、彼らの最も身近にいて、共に切磋琢磨してきたからこそ伝えられる、生のコメントでした。
ところが、なんと、織田くんは、自分のキャラをMAX活用して、求められている以上の仕事をやってのけました。
それは、号泣。
試合に負けて泣き、勝って泣き、誰かの優勝に泣き、誰かの引退に泣いてきた織田くん。
心が動くと、自然に涙が溢れるなんて、なんという強みでしょう。
嗚咽し号泣しながら質問する織田くんの姿は、インタビューを受けるはずの選手をドン引きさせました。
(高橋大輔選手は「オレ、泣かれへんやん」と言ってました。)
こんな号泣っぷりを披露した織田くんの姿を見て、彼の想いに共感し、思わずもらい泣きした人が全国で続出したと聞きます。
選手のコメントよりも、インタビュアーの号泣っぷりの方が印象に残るなんて……。ありえないですよね。(笑)
3.テレビ的においしい引き出しの数々
ここから、彼の号泣っぷりが、バラエティ番組に引っ張りだこになります。
親子の愛を見て泣き、動物を見て泣き、苦難を乗り越えたカップルを見て泣く。
もはや、彼には、元フィギュア選手とか、織田信長の末裔といった、「肩書き」は必要なくなりました。
そして、次第に見えてきた、織田くんをカタチづくっているキャラの数々。
その中で、バラエティ的に最も受けたのが、数々のしくじり&スーパー女子力ではないでしょうか。
しくじりぶりは、「しくじり先生、俺みたいになるな」の特番でもれなく披露され、彼が試合でやらかしてきた数々のしくじりによって、どうしても1位になれなかったことと、彼のそのしくじりっぷりが、引退後の彼の身を助けていることが明らかになりました。
そもそも、ここまでしくじっていないと、番組的に成立しませんので。ここまでネタを提供できるというのは、たいしたものです。
そして織田くんの女子力と言えば、尾木ママと双璧をなす勢いです。(笑)
元々は奥さんを喜ばせたかったから女性心理を研究し始めたという織田くんですが、スイーツ、グルメ、ハンドクラフトなど、今や自分でもハマりまくっているそうです。
そして、そんなネタを提供しつつ、彼はどんな番組でも女性キャストとの間になごめる空気をつくっています。
それにしても……。
ほんの1年前まで、アスリートだった人とは思えない引き出し。
こんなに、織田くんが、テレビ的に「できる人」だとは、誰も思っていなかったのではないでしょうか。
織田くんがさらに飛躍するために!
さて、来年は、ライバルだった高橋大輔くんが、いよいよ「アスリート出身タレント枠」に参戦することが予想されます。
高橋くんは、結構シャイで、控えめな性格そうです。
織田くんのように、自分を捨てて笑いを取るというキャラではなさそうなので、活躍のフィールドは異なることが予想されます。
ですが、何かのきっかけで高橋くんの秘めたるキャラが出現するかもしれません。
織田くん的には、高橋くんが真似のできないような自分のキャラをさらに磨き上げることと、もっと活躍のフィールドを広げておいて、高橋くんが来た時には「埋まってる」状態にしておく必要がありますね。
織田くんの次の一手、どうしていくのか、楽しみですね。
ちなみに、大変おせっかいながら、わたし、考えてみました。コチラへどうぞ。