まず「走りきる」ことをイメージして、その上で「なぜ走るのか?」という目的が明確ならば、目標はどこに置いていても、きっと達成できますね。
さて、あなたのなりたい姿は明確ですか?
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東京マラソン驚異の完走率「96.4%」に見る、成功の秘訣。
の続きです。
東京マラソンの驚異の完走率を支えているのは、フィジカル的なトレーニングと「参加する目的の明確化と目標の立て方」です。
「目的と目標」は、トレーニングと同等、もしくはそれ以上に大切です。
東京マラソン出場者、約36,000人の皆さんを、ざっくりと次のように4つのグループに分類してみます。
1.トップアスリート
2.実業団ランナー・学生ランナー
3.市民ランナー
4.その他ランナー
ちなみに、東京マラソンは男女混合で開催される(これも日本では結構珍しい)のですが、アスリート・ランナーとしての位置付けは男女に差はないので、男女は気にしないでいきます。
これらのグループごとに、参加ランナーのみなさんが、どのような目的で参加し、どのような目標を目指していたのか、ざっくりとイメージしてみます。
1.トップアスリート
このグループの皆さんの大きな目標は、もちろん優勝!!ですよね。しかしながら、「なぜ出場するのか?」という目的は人によって違うのではないでしょうか?
東京マラソンは、男子の世界選手権代表選考レースも兼ねているので、このグループに属する日本人男子であれば、
目的「世界選手権代表出場権を取る」
目標は「日本人1位を取る」
であったのではないでしょうか?
しかしながら、外国人の招待選手はどうでしょうか? 彼ら彼女らにとっては、世界選手権選考レースは関係ありません。
おそらく……。彼らが得たいもの、それは賞金!!
東京マラソンの賞金、こんな感じです。
1位 800万円! 2位 400万円 3位 200万円……。10位 10万円です。(1位、すごいですね!)
日本人トップになれば、BMWの車がもらえます!!
世界新記録更新だと3,000万円!
目的「賞金が欲しい」
目標「優勝」
実に、すっきりとわかりやすいです。これは、がんばるしかない、走る理由ですね。
2.実業団ランナー・学生ランナー
10位より下の順位の人には、おそらく賞金は出ないでしょうが、一定レベルの走力を評価されて出場している、このクラスの皆さんの目的は「お金」ではありませんね。
だったら、何の目的で走るんでしょうか?
一番大きな理由、それはタイムでしょう。
社会人で実業団の陸上競技の選手と言われている人は、社員として会社から給料をもらっている立場です。競技で良い成績を残すことが至上命題なので、競技を続けていけるかどうかは成績次第です。成績が良くなければ当然クビを切られます。
また、本人がどんなにいい成績を残していても、会社として広告宣伝メリットがないと判断したり、会社の業績が思わしくない場合は休部・廃部となることも珍しくありません。(最近では、ヱスビー食品陸上部が、まるごとDeNAに譲渡されましたよね。)
実業団ランナーであれば、
陸上で食ってくには、成績が全て。だから、タイムという名の成績を残さなければ。
また、学生ランナーであれば、
自分の実力を試したい、将来、実業団で陸上競技を続けたい、だからいいタイムを残したい。
目的は「これからも陸上を続けたい、陸上で食べていきたい」
目標は「自分が設定したタイムを上回って走る」
まさに、自分との勝負、ですよね。
3.市民ランナー
このグループにいらっしゃる方が、参加(希望)者の大半なのではないでしょうか? いわゆる「趣味:ジョギング」から「マラソン出場が趣味」的な方々、わたしのまわりにも、すぐ顔が思い浮かぶ方が何人かいらっしゃいます。
日々のトレーニングの成果発表の場として「マラソンに参戦してみたい」「1年に1回はフルマラソンに参戦したい」とお考えならば、東京マラソンに出場したいと考えるのは、至極当たり前の流れですよね。
でも、現実問題として、走るためには10倍という難関の抽選をくぐり抜けなければなりません。おそらく、当選した方の喜びはひとしおでしょう。一緒にトレーニングしている仲間がいらっしゃるのであれば、おそらく全員が全員当選することは難しいでしょうから、当選した方は「仲間の分も走る!」的な気持ちにもなられたのではないでしょうか。
目的「1年間のトレーニングの成果を見せたい&トレーニング仲間の分も走りたい」
目標「自己ベスト更新、◯◯時間以内で完走、etc.」
まず「走りきる」ことをイメージして、その上で「なぜ走るのか?」という目的が明確ならば、目標はどこに置いていても、きっと達成できますね。
さて、現実の世界に置き換えて、あなたは1〜3のどのグループに属していますか?
自分のなりたい姿は明確ですか?
この2つの質問に答えられたら、あなたの目標は必ず達成できます!!
おっと、まだご紹介していなかった第4のグループがありましたね。
もし、上記の2つの質問にうまく答えられない方は、第4のグループがどういうグループかを知っていただけると、答えが出るかもしれません。
続きは次回更新でお伝えします。