たった一人のお客さまを絞り込むと、結果的にお客さまが増える。
これこそが、ターゲティングの極意と言えるのですが、このことに無頓着なままビジネスを立ち上げている方が結構多いようで……。正直、ビックリすることが多いです。
たった一人のお客さまを絞り込むと、結果的にお客さまが増える。ということは、逆に言うと、お客さまを絞らないままだと、結果的にお客さまを逃すということが成り立ちます。
このロジックについて、わたしはよくこんな言い方で説明させていただいています。
「下手な鉄砲数打ちゃ当たる」と、目をつぶったまま、空に向かって散弾銃を連射したところで、きっと何にも当たらないでしょう。
絶対に的に当てたいのであれば、散弾銃ではなくライフルで、じっくりと狙いを定めて撃った方が、確実に当たるのではないでしょうか。
的というのは、お客さまの比喩です。
散弾銃を使うというのは、お客さまを絞らないということ、ライフルを使うというのは、お客さまを絞ること。
散弾銃でも何でも、当たればいいという考え方もあります。
つまり、お金を払ってくれるお客さまであれば、誰でもいいという考え方です。
薄利多売のビジネスであれば、それでもいいでしょう。
しかし、ひとりビジネスで薄利多売で収益化を狙うのは、とてもリスクが高いのです。
薄利多売ビジネスとは、文字通り「利益少なく大量に売る」ことで成り立つビジネスモデルです。
つまり、お客さまを数多く確保することが大前提です。
薄利多売のビジネスは、たとえ、オリジナリティのあるものであっても、大企業が参入し競争環境が激化すれば、あっという間に価格競争に巻き込まれてしまいます。
単価の高いお客さまを獲得できるビジネスモデルでないと、ひとりビジネスの収益化はできません。
なので、時間をかけてでも、ライフルで一撃必中を狙うべきなのです。
最初はうまくいかないこともあるでしょう。狙っても的を外すこともあるかもしれません。
でも、一度、的に当てる技術を身につけることができれば、次々に当てることができるようになるはずです。
お客さまを「絞り込む」ことができるようになれば、二人目、三人目のお客さまを「絞る」こともできるようになります。
「お客さまを絞り込む」、この技術、ビジネスを志す方には、必ず身につけていただきたいと切に願います、
たった一人のお客さまを絞り込むと、結果的にお客さまが増える。
実体験している人にとっては、至極当たり前すぎるこのロジック、次の機会にもう少し実例を挙げてご説明しますね。