この投稿がアップされる頃、わたしは某所で東京マラソン2015を観戦しています。(^^)
というわけで、今日はスポーツを題材に、ビジネスの成功に必要なメンタルについてのお話です。
自分のめざすものを明確にイメージしましょう。明確なイメージができていて、行動は初めて成果につながるのです。
ビジネスを始めるにあたって、全ての方にはこの問いに答えを出しておいていただきたいのですが、案外、ココが不明確なままスタートしてしまう方も多いようです。
かく言う私も、約2年前は、はっきりわかっていなかったです。「自分のめざすもの」がイメージできていなかったばかりか、「自分のめざすものを明確にイメージすることの重要さ」もわかっていませんでした。
それでも会社を辞めてしまったのですから……。怖いもの知らずって、このことです。目をつぶって崖から飛び降りたようなものですから。(笑)
自分のめざすものを明確にイメージすることの重要さ。
これはスポーツの世界でも言われています。特に世界レベルをめざす選手であれば、MUSTです。
スポーツの世界でトップを取るには、素質があり、技術が優れているのは当然ですが、メンタルが強くなければなりません。いわゆる「チキンハート」なため、溢れる素質を持ちながら、世界の舞台で活躍することができず、消えてしまう選手は星の数ほどいるそうです。
元シンクロのオリンピックメダリストで、現在はスポーツメンタルトレーナーとしてご活躍中の田中ウルヴェ京さんが、こんなことをおっしゃっていました。
「何をやるか、よりなぜやるか、を選手自身が自分のこととしてしっかり捉えられるように、コーチや指導者は導いていかなければいけない」
田中さんが現役当時の日本では、アスリートのコーチと言えば、技術面の指導と根性第一主義的な精神論を教えることがメインで、コーチングによる指導は一般的ではありませんでした。田中さんは、選手引退後、1991年よりアメリカに留学して、コーチ術を学んでいたところ、メンタルトレーニングの重要さに気づきました。
アメリカの大学・大学院で心理学を学んだ田中さんは、帰国後の2001年に起業され、アスリート向けにとどまらず、ビジネスマン向けのメンタルトレーニング指導を行っていらっしゃいます。
特に、ストレス対処に役立つ行動を日常で意識して行うことで、ストレスを軽減し、ストレス耐性を高めることができる技術「コーピング」は、田中さんが日本に紹介し、啓蒙活動をおこなっていらっしゃいます。
田中さんは、現在、東京パラリンピックに向けて、パラリンピック選手のメンタルトレーニングにも関わっていらっしゃるそうです。
スポーツの世界で戦うということは、たった一人の勝者と残り全員の敗者が生まれることを認めなければなりません。
もし勝てなかった時に、勝てなかった自分を全否定するのではなく、それまでのプロセスで自分が「なぜ、この競技をやるのか」「なぜ、がんばるのか」という自問自答に対して自分で答えを出せることが大切なんだそうです。
確かに、ちょっと負けたから、成績が伸びないから、とあきらめていては、伸びるものも伸びませんよね。成果が出るまでは、遅れの法則が働くものです。頑張りが報われれるのには少し時間がかかるものなので、そこを諦めずに続けるかどうかで、後で大きな差が生まれるのですね。
いや〜、ビジネスの世界と同じですね。日々の小さな行動の積み重ねこそが、成果を生むものです。そこを諦めずに続けることができるかどうかというのは、精神論じゃありません。自分の中で、「やる理由が明確かどうか」それに尽きます。
田中さんが例に出していらっしゃったのが、スキージャンプの葛西紀明選手。
40歳を超えても現役で世界トップ選手であり続け、ソチオリンピックの活躍ぶりから「レジェンド」と呼ばれていますよね。
なぜ、葛西選手がここまでがんばれるのか? 葛西選手は、なぜスキージャンプをやるのか? なぜ現役であり続けているのか? それは、葛西選手がスキージャンプをやる理由が明確だからです。
葛西選手がやる理由、2つあるそうです。
1つめは、病気の妹さんに、金メダルを見せたいから。すでにご両親をなくしている葛西選手には、妹さんを喜ばせたい、そのためにに活躍している自分の姿を見たいというのが、競技を続けている大きな原動力になっているのです。
もう1つは、長野オリンピックでラージヒルに出場できなかった悔しさを忘れないため。1992年のアルベールビルから2014年のソチまで、7回もオリンピックに出場している葛西選手ですが、1998年の長野オリンピックでは、不振のためラージヒルのメンバーから外されてしまいした。
ご存知の通り、長野オリンピックでは、ラージヒル団体は金メダル。葛西選手は「本当ならば自分もあの舞台に立っていたのに……。」という悔しい思いが忘れられず、その後もオリンピックを目指し続けているのです。
家族のためと、自分の夢のため。
葛西選手をつき動かしつづける原動力、これ以上に強いものはないでしょう。
わたしたちの日常においても、ビジネスにおいても同じではないかと思います。
家族のためと、自分の夢のため。
自分のめざすものを明確にイメージしましょう。明確なイメージができていて、行動は初めて成果につながるのです。
自分が「やる理由」、
何のために、誰のために。明確になっていますか?