パーソナルビジネスプランナーと名乗り、「起業プロデューサー」を生業としているわたし。
ビジネスを始めたいという方に、「どんなことをやる予定ですか?」と伺うと、時々こんな方がいらっしゃいます。
*◯◯の経験があるので、それを教えたい。
*△△を売りたい。
*▲▲の専門家なので、それを活かして何かできれば……。
*わたしは、●●のおかげで悩みを解決した。わたしも●●で悩みを解決したい。
*◼︎◼︎の資格を取りたい。資格が取れれば仕事をしたい。
良いものだから、しっかり伝えれば、わかってもらえるはず。
おお〜〜っと、これは危ない、大丈夫か〜!!(@古舘伊知郎)
お客さまが買いたくなるような商品を作り上げて提案しないと、お客さまは買ってくださらないのです。
最初は、義理やお付き合いのお客さまが、買っていただけるかもしれません。でも、そういうお客さまは、おそらくリピートしてくれません。
自分の技術やスキルが優れていることに自信を持っていながらも、どういうお客さまがどのように喜んでくれるのかについて、まったくイメージできていないということはありませんか?
あなたがもしこんな状態ならば、超超超超危険です。
あなたに知識や技術、スキルがあることと、あなたがお客さまを取れるかどうかということは、ま〜〜ったく違います!!
あなたのビジネス、あなたの提供しているサービス、喜んで買ってくれるのは、どんな人ですか?
ココ、イメージできてますか? イメージしたお客さまが買いたくなるような商品になっていますか?
例えば……。
あなたは神戸牛の最高ランクのすき焼き肉を手に入れたとします。
ご家族は喜びそうですね〜!!
「美味しいお肉が手に入ったよ!」と呼びかけたあなた、テーブルに着いたご家族の前にドーンを肉を置いたとしたらどうでしょう。
「スゴイでしょ〜! 神戸牛の最高ランクの霜降りで、最高級の飼料で育てて、ビールを飲ませて、etc……。」
あなたはそのすき焼き肉の良さを一生懸命に伝えようとします。
でも、ご家族は困り顔。
ご家族は、神戸牛のウンチクを聞きたいのではありません。「おいしいものを食べたい」のです。だから、あなたが力説すればするほど、引いてしまいます。
こんなに良いものなのに、食べたら美味しいことわかってるのに、どうしてわかってくれないの〜!?
怒りたくなりますか? でも、怒っても無駄なんですよね。
そんなに良いものであれば、あなたが本当にご家族を思うのであれば、
ご家族が喜ぶようにきちんと「すき焼き」にして、食卓に出してさしあげないと……。
そんなのわかってる、って思われますか?
実は、これと同じようなことを自分のビジネスについておっしゃっている方、よくお見かけするのです。
あなたが「神戸牛の最高ランクすき焼き肉」を持っているのなら、「すき焼きが食べたい」と思っているお客さまに「すき焼き」を作ってあげてください。ウンチクを語る必要はありませんし、「すき焼きは高いから……。」とあえて牛丼を作る必要はありません。
あなたは、お客さまが美味しそうにすき焼きを食べる姿をイメージしてください。
あなたのすき焼きが本当に美味しいものであれば、お客さまはあなたのファンになってくださいます。
おいしかったから、行ってみたら。
おいしかったし、行こうよ。
こんな口コミが起きたら、最高ですよね!
でも、一番最初にお客さまになっていただくためには、興味を持っていただいた方に「良さそうだな」と思ってもらわなければなりません。
あなたが良いと思うもの、ではなく、あなたのイメージしているお客さまが良いと感じていただけるものでなければ、あなたの商品は売れません。
あなたの商品は、お客さまに
「これはいい!わたしの欲しかったものは、コレだ!」
と、実感していただけるものですか?
あなたの目に、あなたの商品を手にしたお客さまの幸せになった姿がイメージできないのであれば、あなたの商品を心から欲しいと言ってくださるお客さまは、あなたのもとには訪れないでしょう。
お義理やお付き合いのお客さまを追いかけるのは、もうやめませんか?
あなたがお役に立てるお客さまは、きっと、世の中にいらっしゃるはずですよ。