お客さまの問題を解決して、お客さまの夢を叶えたいなら、あなたは、まずお客さまに選ばれなければなりません。
あなたが選ばれるためには、あなたの描く「ストーリー」がお客さまの心を揺さぶる(感情に訴えかける)ことが必要です。
あなたの描く「ストーリー」がお客さまに届いて、お客さまの心を揺さぶるには、どうしたらいいのでしょうか?
例えば、大学の場合。どんな大学が学生に選ばれているのでしょうか?
それは「入学した学生にこうなってほしい!」という、明確なストーリーで、学生が叶えたい夢の実現を語ってくれる大学です。大学にとって学生がお客さまです。考え方は同じですね。
ブログ記事
日本で唯一、短大アイドル養成学科が叶えた夢
の続きです。
西日本短期大学の「アイドル養成学科」は、どのようなストーリーを持っている学科なのか? もう少しお伝えしますね。
大学に求められるモノはどのように変わってきたのか?
1980年代に学生時代を送ったわたしにとって、大学で学ぶこととは「自分のための教養を身につける」ことでした。大学で学ぶことと就職後の仕事は、全く別のものと捉えていたので「就職後に大学で学んだ知識を活かそう」という気持ちはさらさらありませんでした。
会社で新卒採用の仕事をしていた時でも、応募学生が「大学で何の勉強をしてきたのか」ということは、選考上全くと言っていいほど重要視されませんでしたし、わたし自身もさほど興味がありませんでした。
しかし、時代は変わりました。
学生が大学に求めるものは「就職で役立つ知識を学びたい」「将来の自分にとって役に立つスキルを身につけたい」と変わりました。
つまり、大学側も、いわゆる教養よりも、社会に出てすぐ使える実学を教えるということに方向転換しないと「お客さま(学生)が集まらない」という時代になったのです。
大学は売り手(教える側)視点からの「知識を提供」することではなく、
お客さま(学生)が欲しがる「なりたい自分になるために必要な情報を提案」することが必要とされているのです。
マーケティング3.0の時代、大学も変わっているのです。
大学だって、お客さま視点を持っていないと生き残れない!
「お客さま視点でビジネスを組み立て直す」
言葉で言うのは簡単ですが、どうすればいいのか? イメージは湧きますか?
ここでのポイントは、すでにお持ちの商品・サービスだけを軸に考えている限り、答えは出ないということです。
例えば、西日本短期大学の場合。
メディア・プロモーション学科創設前、西日本短期大学には、法学科・緑地環境学科・社会福祉学科・保育学科・健康スポーツコミュニケーション学科、といった学科がありました。
新しい学科としてメディア・プロモーション学科を作った西日本短期大学は「どんな学生が来ても対応できるように」理想の学生像をに絞り込むことをやめてしまったのでしょうか?
そうではないですよね。
むしろ、絞り込んでいます。
西日本短期大学は、1957年創立の歴史ある短期大学です。元々、仕事で役立つ資格取得支援を目的として「法学」を教える学校としてスタートしました。
つまり「将来、社会に出てすぐ役にたつ知識やスキルを身につける」ことを明確な目的として持っていた短大だったのです。短大とは言え、いわゆる花嫁修行的な講義とは、全く無縁だったのです。
ただ、昔と今では学生像が変わってきています。
「社会に出てすぐ役にたつ知識やスキル」の解釈も変わってきています。
現代の女子高生にとって芸能界は、身近な「就職先」のひとつという感覚なのではないでしょうか?
西日本短期大学がある福岡には、ローカルアイドルグループがいくつもあります。自分が活躍できる場を身近に感じることができる環境だったわけです。
「短大で社会(芸能界)に出てすぐ役にたつ知識やスキルが学べる」という西日本短期大学メディア・プロモーション学科のコンセプトは、
芸能界での活躍を夢見る彼女らに、大いに「刺さる」ものだったワケですね。
西日本短期大学のメディア・プロモーション学科、学生に夢を見させるストーリーがありますよね。
夢を語るストーリー、ありますか?
マーケティング3.0の時代と呼ばれる現代、大切なのは、あなたが描くストーリーです。
あなたの描く「ストーリー」がお客さまに届いて、お客さまの心を揺さぶることができれば、お客さまはあなたに興味を持ってくれます。
あなたのビジネスに込められているあなたの想い、あなたが実現させたい未来をどうやって切り開いていくのか、それらを語るストーリーがあるかどうかが、お客さまが選ぶポイントなのです。
あなたは、どんなお客さまにどうなっていただきたいのですか?
そのためにどんな商品・サービスを提供していきますか?
お客さまへの「提案力」が勝負の分かれ目、ですね。