理想のお客さま像を考えて、ビジネスを組み立てた結果、あなたは何を求めますか?
一番欲しいものは、こんな目的で買って欲しいと思っている、理想のお客さまのイメージ通りのお客さまがあなたの前に現れてくれること、
そして、あなたに興味を示して、あなたの商品を信頼して買ってくれることではありませんか。
まず、お客さまに「知ってもらいたい」ですよね。
「一発屋は悪いとは思わない」その理由
世の中には、一発屋と言われる人がいます。
少し前なら、ミリオンヒットを一発飛ばして、その一曲で消えてしまったミュージシャン、最近なら、流行語大賞にノミネートされるような「ギャグ」や「ネタ」で一世を風靡しても、続けて売れ続けることができなかったお笑い芸人。
「一発屋」と言われる人は、いわゆる「消えた」状態になっても、案外覚えている人は多いものです。「いつ頃流行ったのか?」ということを調べてみて、随分時が経ったことを知って驚いたりするものです。
「一発屋」という言葉には、揶揄するような響きがあります。誰でも「一発屋」だと、指をさされたくはないものでしょう。
でも、わたしは、一発屋が悪いことだとは思いません。
なぜなら、一発さえも当てられずに、世の中に出ることもなく、いつの間にか消えていく人の方が圧倒的に多いからです。
それは、芸能界に限らず、起業家の世界でも同じです。一発屋という言い方は失礼かもしれませんが、一度でも自分で「稼いだ」という実感を持つことができないまま、起業を諦めてしまう人が多いと聞きます。
一発屋は、なぜ一発屋になってしまうのか?
誰しも、一発屋で終わりたいなんて思っていないはずです。ずっとお客さまに支持され、ファンが増え続けたらいいなと思っているはずです。
では、一発屋と言われる人は、なぜそうなってしまうのでしょうか? 大きな原因として、3つ考えられます。
1.自分の「何」がお客さまにウケるのかは、やってみないとわからないことが多いからです。
大ヒットしたギャグやネタでさえ、当てようとして当てられるわけではありません。お笑い芸人は、いくつものネタを考えて、手当たり次第にお客さまの前で試してみて、お客さまが好意的に反応してくれるものをブラッシュアップしていって、自分の鉄板ネタに育てていくものだそうです。
自分のどんなところがお客さまにウケているのかは、お客さまが決めてくれるもので、なぜそうなるのかは、意外と本人はわからないものだからです。
2.当たった理由がわからない状態のままでいる限り、ウケているという状態を続けることができても、なぜウケているのか?その要素を抽出することができないからです。
一発屋で終わりたくないからと、新しい受けるネタを出したくても、ウケている要素がわからないのですから、なかなか次の「ウケる」ネタを出すことができないのです。
3.急激に一発当てた人ほど、急激に飽きられるからです。
自分の何がお客さまにウケているのかがわからず、どんな要素がウケているのかもわからないと、二発目を当てるために、また、手当たり次第にお客さまの前でネタを出し続けないといけません。
一度売れてしまうと、お客さまの目が肥えてしまうため、デジャブ感があったり、完成度が低いネタだと、お客さまが満足してくれないため、なかなか以前の自分を超えるネタを出すことができなくなります。やむを得ず「ウケたネタ」を繰り返していると、自分の寿命を自分で縮めることになってしまうのです。
一発屋が消える理由、消えない理由。
一発屋と言われた人で、一旦は飽きられたような人でも、のちに復活を遂げる人もいます。
そういう人は、いろいろな経験を通して、自分に何が求められているのかがわかっている場合が多いです。ですから、お客さまの期待に過不足なく応えることができる、期待値に沿ったパフォーマンスを見せることができて、結果的にお客さまを満足させることができるのですね。
消えてしまう一発屋は、自分がウケた要素を自分で潰してしまっているのですね。自分のことを客観的に見ることができないと、得てしてこうなってしまいがちです。
飽きられてるからと次のものを出そうとするのはいいのですが、自分が一番お客さまを満足させている要素は何なのか、わからないまま手当たり次第に出しても難しいものです。お客さまの目は肥えているから、どうしても前のものと比較してしまうからです。
まず一発当てるには?
そうは言っても、まず「一発」でも当てることが大切です。そして、「なぜ当たったのか?」の要素(理由)を自分で知ることが必要です。
ところが、これはなかなか難しいものです。まずはトライアンドエラーが大切です。試した経験の数ほど、あなたに自信をもたらすものはありません。
そして、ここで大切なのが戦略です。
どんなお客さまにどのような反応を持ってもらいたいのか? イメージしながら試すことで、自分の考えとお客さまの反応との乖離を知ることができます。
究極は、あなたの持っているイメージとお客さまの反応がピタリと一致することです。
それは、あなたがこんな目的で買って欲しいと思っている、理想のお客さまのイメージ通りのお客さまがあなたの前に現れて、あなたに興味を示してくれることです。
あなた自身に、お客さま像についてのイメージがないと、本当に理想のお客さまがあなたの元に現れたかどうかがわかりません。理想のお客さまイメージ通りのお客さまが示してくれた反応こそが、あなたが一番欲しいもののはずです。
一体お客さまにどのように反応をして欲しいのか? そのためにどんな手を打ったのか?
あなたがまず一発でも当てるためには、綿密な「戦略」にもとづいた行動が必要です。