お客さまの数、多ければ多い方がいい!と思っていませんか?
今の時代「みんなに受け入れられるように」「誰からも嫌われないように」なんて無理です。
「みんなに受ける」「みんなに支持される」「絶対に嫌われない」なんてことをめざすのは、実にハードルが高い超難題なんですよ。
ホントに、めざしたほうがいいと、思ってますか?
ブランディングは、自分を最も評価してくれる、ある特定の層に合わせてピンポイントで行う方がいいんですよ。
視聴率、意味あんの?
年も明けて、そろそろ1月期の新番組が始まりつつありますね。
そうなるといつも話題になるのは、視聴率。
「初回視聴率は◯◯%」なんてフレーズ、毎日何かしらの番組についてネットニュースで流れてきます。
そう言えば、年末の紅白、視聴率は40.2%で前年の39.2%を上回ったんですよね。なのに「視聴率は良かったが、視聴者の満足度は〜」とか言われてしまってます。
初司会の2人がハプニングでオロオロしたり、シン・ゴジラが渋谷に出現したり、タモリ&マツコがNHKを徘徊したり、確かに「なんだこりゃ?」と思えるような演出が随所にありましたが、わたしは結構おもしろかったんですけど。^^
なんなんですかね〜?
信頼、揺らいでいませんか?
今って、録画視聴どころか、ネット配信で「テレビを見る」のが当たり前になってきているのではありませんか?
今や、Tverのヘビーユーザーのわたし、Tverで配信してくれる番組は、基本的にリアルタイムでは見ません。自分の好きな時間に好きなところでスマホで見ます。
わたしは、あいにく「高画質・高音質で見たい」という価値観を全く持ち合わせていないので、「自分が見たい時に見ることができる」を満たしてくれるTverは、実にありがたいサービスです。
だから、ホントに思うのですよ。
視聴率の数字に一喜一憂なんて、意味あるの?
テレビはリアルタイムで見るのが当たり前だった時代は、いわゆる「視聴率」が人気のバロメーターだったというのは、十分理解できます。
制作者の方々が「少しでも多くの視聴者にリアルタイムで観てもらう」ことを目指して頑張っているのも理解できます。
ただ、視聴者が視聴率のデータを見て「視聴率10%のドラマAと11%のドラマBを比べて、ドラマBのほうがおもしろいはず、と言えるのか?」ということです。
それに、放送時の視聴率は悪くても、映画化やDVD販売、配信視聴料収入、イベントや関連商品販売等、後々ビジネスモデルとして大きく育ったテレビ番組だってあります。
正解はひとつじゃないですよね。
例えば、今年の紅白のAKB選抜。
主観が入らない(はず)の「視聴率」でさえ、信頼がおけるデータという地位が傾いているのです。
それ以外の数字データは果たして真実を反映しているのか、疑ってかかる必要性ありますよね。というか、そもそも絶対的に信頼のおける数字なんて、もうないのかもしれませんよ。
例えば、紅白のAKB選抜。
スクリーンショット:NHK
全体の得票数は、約46万票でした。
少なくないですか? AKBといえば、CDはミリオンヒット連発なのに「たった」46万票。
そして上位陣の顔ぶれ、違くないですか? あの総選挙の結果と。
これは、AKBのCDを買う母集団と、紅白のAKB選抜に投票した母集団に、かなりの違いがあったということですよね。
例えば、わたしの母は、大家志津香さんを応援していて、彼女が選ばれたことを本当に喜んでいました。母はもちろんAKBのCDを買う層ではありませんが、クイズ番組での大家さんの活躍ぶりを見ているのです。
このように、AKB運営サイドとNHKとでは、狙っていたお客さまの層がかなり違っていたということになります。
AKB運営サイドとしては、CDを買うという行為でお金を落としてくれる人を、NHKは紅白にリアルタイムでチャンネルを合わせてくれる人を「大切なお客さま」と考えたということです。
そして、それぞれのお客さまを満足させるためのマーケティングを行い、上位の人に報酬(AKB総選挙:新曲を歌う、紅白AKB選抜:紅白のステージで歌う)を与えたということになります。
大切なお客さまに受け入れてもらえば、いいじゃない。
これだけ人の価値観が多様化している時代なのですから、「みんなに受け入れられるように」「誰からも嫌われないように」なんて無理です。
「大切にしたいお客さま」が誰なのか? まず、きちんと決めましょう。
大切なお客さまのために、すべての行動を集中させたら、大切なお客さまには満足して頂けます。
大切なお客さまに、何度も何度もリピートして頂けるのであれば、そのほうが良くないですか?