かなえたい夢に向かって、中長期的な目標を立てて、
目の前のやるべきことをコツコツ続ける。
いわゆる成功者のセオリーに沿った行動を続ける。
この行動、間違いないですね。
突然ですが…。
泣かぬなら 殺してしまえ ホトトギス
織田信長の人間像をよく表していると言われるこの川柳、有名ですよね。
大うつけ、乱暴者、戦上手、短気で癇癪持ち、天性のカリスマ性、etc。
こんなイメージで語られやすい織田信長ですが、
平和な世の中を実現させるという大いなる夢の実現に向けて、
日々、粛々と行動していた…。
敵も見方も疲弊し、消耗してしまう無益な戦いはできるだけ避けたいと考え、
そのためにどうしたらいいかを戦略的に考えていた…。
としたら、どうでしょうか?信長に対する見方、ちょっと変わりませんか?
かなえたい夢に向かって、中長期的な目標を立てて、
目の前のやるべきことをコツコツ続ける。
いわゆる成功者のセオリーに沿った行動を続ける。
織田信長について、こんな新しい解釈をわたしに与えてくれてたのが、
前シーズンのドラマ「信長のシェフ(シーズン2)」です。
今年の民放時代劇は、なぜか若者目線で信長づくし。
月9初めての時代劇「信長協奏曲」も始まりましたね。
敬意を表して、「信長のシェフ」で描かれていた織田信長像から、
わたしが感じた「成功者のセオリー」について御伝えします。
さて、信長のシェフ、まずはどんなお話だったのか、ざっくりご説明します。
「平成のフレンチシェフが戦国時代にタイムスリップし、
織田信長の料理人になって、料理の力で様々な問題を解決していく」
なんとも、奇想天外なお話です。(笑)
平成のフレンチシェフ・ケン(玉森裕太くん)は、
なぜ自分が戦国時代にタイムスリップしてしまったのか、全く理解できないまま、
この時代で生き抜いていかなければならない運命を受け入れます。
現代の若者であるケンは、
「織田信長は本能寺の変で明智光秀に裏切られて死ぬ」
「武田信玄は病気で死ぬ」
「徳川家康は江戸幕府を開く」
といった、教科書で習う程度の歴史の知識しか持っていません。
織田信長に仕える彼の目の前には、戦国時代のオールスターズが次々現れます。
そして、否応無しに、彼らと信長との争いの渦に巻き込まれていきます。
ケンは、自分が関わることによって、歴史が変わってしまうことにうろたえ、
怯えながらも、自分ができるたった一つのこと、料理を武器に、
この時代で何とか生き抜いていこうと努力していきます。
実は、大学では日本史専攻だったわたし。
そして、今、歴史上の成功者について、少々研究中なんです。
そんなわたしにとって、織田信長は格好の研究材料だったりします。
「信長のシェフ」で描かれている織田信長という人物像には、
現代の成功者と言われる方々と通じるところがあります。
「信長のシェフ」で描かれているのは、
天下統一に向けて、信長が日々粛々と戦略的に行動していく姿です。
信長と言えば、桶狭間の戦い、長篠の戦い等、諸国の武将を戦で蹴散らして、
天下統一のために先頭に立って驀進し続けている印象がありますが、
このドラマで描かれている信長はそうではありません。
戦場で戦う姿も時には描かれますが、
配下の武将にあれやれ、これやれと指示を出し、
自分は美酒を嗜みながら策略を巡らしている姿が印象に残ります。
わたしはこのドラマを見ていて、新しい信長像に気づきました。
それは、天下統一をめざす信長が、
浅井長政や武田信玄といった武将たちとの戦いだけではなく、
終焉を迎えつつあった室町幕府をいかにうまく幕引きさせるか、
大名に匹敵する権力を持っていた浄土真宗石山本願寺の顕如を
どうやったら服従させることができるか、
といった、
複数の問題を同時進行で抱えていて、
それらを解決するために苦心していた
ということです。
信長は、実は無益な戦いは避けたいと思っていたのです。
そのためにどうしたらいいか、常に考え続けていた。
そのために戦略を考えて、必要な行動を取っていた。
わたしがイメージできた、新しい織田信長像です。
たぐいまれなる戦略家、織田信長。
反町隆史が演じた織田信長(利家とまつ)
わたしがイメージする若い頃の織田信長、こんなです。
志なかばにして、本能寺の変で命を落とした織田信長。
さぞかし無念だったことでしょう。(合掌)
さて、「信長協奏曲」では、織田信長の姿はどのように描かれていくのでしょうか?
ちなみに、こんなまとめができています。ご参考までに。
楽しみです。