誰かに対してあなたが感じている素直な「ほめポイント」は、相手の方は全く意識していないような「些細なこと」だったりします。
でも、そんな些細なことほど「刺さる」ものですよね。
自分では気づきにくいところに実は強みがあるというものです。
そんな強みをうまくティーアップしてもらうと、無理なく、あなたの価値を客観的に高めることができます。
ティーアップの意味
もともと、ティーアップとはゴルフ用語です。
各ホールの打ち出しで、ティーにボールをのせること。つまり、ボールをちょっと上げることを言うのです。
転じてビジネスの世界で言う「ティーアップ」とは、自社の商品や自分自身を相手に安心、信頼、信用してもらう(アップしてもらう)ということになります。
もちろん、自分で自分をティーアップすることもできる(自画自賛)のですが、ティーアップは自分以外の人にやってもらう方がはるかに効果があるのです。
ティーアップはなぜ効果があるのか?
自分以外の人にやってもらうティーアップがなぜ効果的なのか? 3つのポイントがあります。
1.人は主観的な情報より客観的な情報の方を信用するものなので、誰かに勧められたものがよく見えたり、欲しくなったりするものです。つまり、自分のことを自分でほめたり勧めたりするよりも、他の人にほめてもらったり勧めてもらったりすることで、客観的な評価が上がるのです。
2.自分にとって当たり前のことでも、人から見たら「すごい!」と思われるようなことはあるものですが、自分で当たり前のことは、なかなか言語化して表現できない(する必要性を感じない)のです。誰かの手によって、それを言語化することで、初めて価値に気づけるのです。
3.人はほめられると素直に嬉しく感じるものですから、ティーアップというカタチで相手をほめることで、コミュニケーションが円滑になります。
自分のことは、自分で語らない。
自分の商品・サービスに自信があるのであれば、伝えたい、わかってほしいという気持ちが働いてしまい、必要以上にそれを語りたくなるものです。
でも、自分の口で語ることは、少し控えめにして、どうすれば誰かの口から自分の良さを伝えてもらえるかを考えてみてください。
自分の強みをよりよく、客観性のある評価としてお客さまに伝える時、大いに活用したいのがティーアップのです。身近にいる信頼できる人にティーアップしてもらうことで、あなたに対する信用力は何倍にも高まり、効果的にお客さまに伝わるものです。
例えば飲食店がお客さまに来てほしいのであれば、グルメ雑誌に広告を出すことよりも、来店されたお客さまのレビューを集めてSNSで拡散すること、もっと言えば、自分のサイトで拡散することよりも、お客さまに「感想」として投稿してもらうほうが、ティーアップ的には効果があるのです。
些細なことほど、ティーアップのポイント
ティーアップのポイントは、その人が自分であまり気づいていないようなところを何気なくほめてあげることや、他の人に誰かを紹介する時、その人のどんなところがどのようにいいのか、具体的なほめポイントを付け加えて紹介してあげることです。
誰かに対してあなたが感じている素直な「ほめポイント」は、相手の方は全く意識していないような「些細なこと」だったりします。
でも、そんな些細なことほど「刺さる」ものですよね。
自分では気づきにくいところに実は強みがあるというものです。
ティーアップをうまくおこなうためには、まず、あなた自身がティーアップしてもらって、その効果を実感するといいですね。
あなたの身近にいる人で、ほめ上手な人はいませんか? そんな人がいらっしゃったら、ぜひ、自分のことをどう思うかを聞いてみてください。
きっと、思いもよらなかった観点からほめてくれることでしょう。
あなた自身も、意識して「ほめポイント」を探しながら人と接するようにしてみてください。