主観的な情報よりも客観的な情報のほうを人は信じやすいものです。
この仕組みをうまく活用して、自分の評価を高めてお客さまの信用を得るためのコミュニケーションテクニックがあります。
情報の伝わり方に法則性があるのならば……。これを逆手にとって、情報を伝える仕組みをつくることができそうですね。
ティーアップって、何?
日常のコミュニケーションにおけるティーアップとは、
初対面同士の人を引き合わせたり、誰かを紹介する時に、自分が紹介したい人に興味・関心を持ってもらえるように、その人の良さや優れているところを伝えるように話すことです。
その人が自分であまり気づいていないようなところを何気なくほめてあげることや、他の人に誰かを紹介する時、その人のどんなところがどのようにいいのか、具体的なほめポイントを付け加えて紹介してあげると、知らない同士の距離がグッと縮まるものです。
人は、知らない人をなかなか信用できないものですが……。
その人を「知っている」感覚になれば、自然と信用しやすくなるのです。
自分が発信源になって、人の良い情報を伝えることを意識すると、あなたの周りにいる人同士が自然と仲良くなれますし、お互いを認め合って尊敬し合うようになって、良い人間関係が築けます。
ちなみに、誰かに対してあなたが感じている素直な「ほめポイント」は、相手の方は全く意識していないような「些細なこと」だったりします。
でも、そんな些細なことをほめる方が、相手に「刺さる」ということ、知っておいてください。
素直にほめることの効果
自分の強みを、より客観性のある評価としてお客さまに伝える時、ぜひ意識していただいたいのがティーアップの効果です。
身近にいる信頼できる人にティーアップしてもらうことで、あなたに対する信用力は何倍にも高まり、効果的にお客さまに伝わるものです。
自分では大したことない、当たり前だと思ってやっていることで人にほめられることは、あるものです。
実は「ほめられ下手、受け取り下手」なわたし、自分にとって至極当たり前のことで、ほめられたり持ち上げられたりするのが、すごく苦手なんです。
ほめられると、つい、お世辞なのかなと思ってしまいがちなのですが、自分の場合に置き換えて考えてみると、そうではないですよね。
自分が得意で当たり前のようにやっていることを苦手にしている人、なかなかできなくて困っているという人は、いるものです。(実は、この気づきこそがビジネスチャンスの源泉です。)
自分が苦手なことを苦もなくやっている人には、無条件に賞賛を送りたくなるものではありませんか。
つまり、相手もあなたに対してそう思っているんですよ。
ほめあって、認め合おう。
自分で自分のことを「これって、結構イケてるかも!」と、思ったとしても、人前で自画自賛するのは躊躇してしまうものですよね。
でも、お客さまには伝えたい!という時、誰かの口を借りてほめてもらうと、自然に自分の良さがお客さまに伝わるものです。
騙されたと思って、あなたの身近にいる信頼できる人に、聞いてみてください。
「わたしのいいところって、どんなところ?」
きっと、あなたにとって当り前過ぎて、改めて強みだなんて思ってもいなかったことを褒めてくれるはずです。それこそ、あなたの本当の強みです。
あなたも、信頼できる人の良いところ、強みを見つけたら、しっかりと伝えてあげてください。
信頼できる人同士、強みを認め合って、お互いを高めあっていきたいですね。