多くの人に共感を得ようと思えば思うほど、「嫌われない」を意識した情報発信になっていませんか?
嫌われないことは悪いことではありません。
でも、あなたが強く印象づけたい人、一番に伝えたい人にあなたの情報は届いていますか?
実に地に足のついた価値観の持ち主、ピース又吉直樹さん
5月23日放送の「サワコの朝」にピースの又吉直樹さんが出演していました。
又吉さんといえば、最近は小説「火花(売上40万部突破!)」効果で、一人でトーク番組に出演する機会も多いようですね。
お笑い好きのわたし、又吉さんが本好きということは知ってましたが、肝心の「火花」読んでないし、ピースとしての漫才やコント、時たま、アメトーークで見るくらいの印象しかなかったんです。
今回、初めてくらい、ちゃんと話をしているところを見ました。結構、面白い考え方の人ですね。
彼は、こんな風に話していました。
(火花について)
こんなに話題にしていただけるとは思わなかった。何の反響もないと思っていた。そういう想定、みんなが読むものとして書いていなかったので、それがよかったのかもしれない。賛否両論あるようなものが書けたらいいな、と思っていた。
(共感について)
「私は共感できた」とか「私は共感できなかった」っていう言葉が、なんか価値基準が最初にきてるような気がしてて。それがね、ボクね、あんまり好きじゃないというか。本とか映画とか音楽で、共感するから好きっていうのはボクも確かにあるんですけど、自分がまったく共感できひんもんでも、『なんやこれ意味わからんな、でもおもしろい』っていうのはいっぱいあるじゃないですか。共感に媚びるというのだと、なんかあんまやり意味ないなと思って。
又吉さん、自分の立ち位置、自分の考え方のベース、本当にしっかり持っているんですね。
彼にとって、本を読む、本を書くというのは、日常三食ご飯を食べるのと全く同じ次元のことなんですね。
自分が食べたい物を食べる、食べたい物を作って食べる、他の人が好きかどうかは、あんまり関係ないのではないでしょうか。
又吉さんにとっては、きっと食事も本も同じです。自分が読みたい本を読む、書きたい本を書く。
そんな価値観を持っているような気がします。
彼の本がここまでヒットした要因は、いい意味で「読者のことを考えなかった」からではないでしょうか。
求めているのは、嫌われないこと?
あなたが心からやりたいこと、多くの人に共感して欲しいという気持ちになるのは、ある意味当たり前です。人から支持され、応援されないことほど、自分にダメージを与えることはないからです。
Facebook、Twitter、最近はSNSで自分の考えを気軽に気楽に発信できるようになりました。顔も知らない、でも考え方に共感できる人とも交流しやすくなりました。
でも、「いいね!」をたくさんもらえるようになっても、その先に何があるのか? わからなくなってしまうこと、ありませんか?
多くの人に共感を得ようと思えば思うほど、「嫌われない」を意識した情報発信になっていませんか?
嫌われないことは悪いことではありませんが、あなたが強く印象づけたい人に、あなたの情報は届いていますか?
本当にあなたが欲しいものは、何ですか?
次回更新に続きます。