あなたは、知っていることをすべて「する」ことができますか?
コレ、案外、できないものですよね。少しずつでも、確実に「できる」ことを増やしていきたいですよね。
自分が行動して生み出したものは、すべて自分の財産になります。
例えば、ブログの記事、Facebookの投稿、セミナーで話したこと、作成した動画、何でも、です。
財産を活かして、できることを増やしていくには、ちょっとしたコツがあります。これを知っているかどうかで、同じ行動から何倍ものアウトプットの差が生まれるのです。
まずは、できることを増やすこと。ですが、意識しないと「知っている」止まりになってしまいます。
マネージャー時代の重要な仕事
前職の会社員時代、わたしは福岡で1年半ほど過ごしました。当時は、営業のマネージャーをやっており、最大で11店舗のマネジメントを担当していました。
マネジメントの仕事は多岐にわたりますが、中でも重要だったのが「共通したブランドイメージを保つように、店舗の見た目を整える」という仕事です。
見た目が同じになるように、写真の指示書を見ながら教えるのですが、同じように指導しても「できる」店長と「そうでもない」店長がいるのです。
「できる」店長は、総じて神経質で、細かいことにこだわるタイプが多かったですね。自分に何が求められているのか、自分がどこまでできているか、と自分を客観視することができているので、自分に何が足りないのかをよく知っていました。
だから、わからないことをきちんと質問できましたし、自分に足りないところをきちんと吸収して、すぐに自分のものにすることができていました。
「そうでもない」店長はどうだったかと言うと……。まず、どのような状態が「できている」のかがわかっていない場合が多かったですね。そして、自分がどこまでできていて、どこができていないのかが、わからない。つまり「わからないことがわからない」ので、彼らからは質問も出てきません。
大切なブランドイメージを保つために、自分はどこまでできていなければいけないのか、技術ももちろん大切です。
それ以上に、自分なりのゴールイメージを持っているかどうかが、「できる」と「できない」の明確な差となって表れていました。
たった1つの店のために……。
同じ頃、会議に出席するために東京に向かう早朝の飛行機で、当時、福岡にまだ1店舗しかなかった某外資系ファストファッションブランドのデコレーターとおぼしき方と一緒になったことがありました。
「たった1店舗を仕上げるために、東京からわざわざ来るんだ…」と感心したものでした。
言い換えれば、それくらい「ブランドイメージ」は大切にするべきもの、ということですね。
そしてもう一つ。「知っている」と「できる」は、違うということです。
完璧に「できる」状態に持っていくためには、そのくらいの手間暇をかける必要があったということですね。
知っていることを「できる」に変えるには。
知っていてもできないことがあります。
その違いは、やるかやらないか、だけです。
要は「知っていて、やって、できる」ことが大切です。そして、知っていることをできるようになるためには、ちょっとしたコツが必要です。
例えば、前職のマネージャー時代、わたしは、毎週、商品が入荷して、売場に陳列して、ディスプレイが終わった時点で、売場の写真を撮っていました。
部下に教える時は、写真を見せながら「この通りにやってね」と言えば早いですし、「売れた時の売場」を思い出したい時は、撮り貯めた写真の中からその時の写真を探して、「この売場のどこがお客さまに支持されたのか?」を考えて再現することを考えていました。
人間の記憶力には限界があります。客観的に振り返るためには、記録を残しておくのが一番です。
想いが強くても、人間の意志の力には限界があるものです。
意志の力を補って、「できる」ことを、確実に「やる」ためには、仕掛けが必要です。
そのための助けになるのが、日々の行動を「記録」しておくことです。
自分の行動を記録しておくことで、後々、アウトプットを何倍にも増やすことができます。
自分の行動、忘れないように常に意識するもの手ですが、自分の頭ではなく、記録に頼りましょう。
その方が無理がなく、結果的には楽になるものですよ。