状況に合わせて次々手を打っていく。ビジネスの鉄則ですね。
EXILE VS 舞祭組、同週にCDリリースした2組は、勝つために戦略を立てて、
勝つために行動していました。
舞祭組は、勝つために弱者の戦略として、差別化戦略をとっていたのですが、
実は、戦略以前に、非常に不利な状況を与えられていました。
不利な状況、それはCDの発売日です。
オリコンの週間CD売上ランキングは、毎週水曜日に集計されます。
ですから、ほとんどのアーティストは、新曲の発売日を木曜日に設定します。
だって、1週間分の売上がちゃんと集計されるほうがいいですからね。
ですが、舞祭組は、7月27日の日曜日に新曲を発売したのです。
週間売上ランキングでは、舞祭組は4日分の売上しか集計されません。
めちゃ不利です。
それがわかっていて、中居くんは「1位穫れ!死ぬ気でやれ!」と
メンバーに発破をかけたのです。
考えれば考えるほど、無茶ですよね。
なぜ、中居くんは、圧倒的に不利な競争環境を舞祭組に与えた上で、
「1位を穫れ、穫れなければ罰ゲーム」と無茶を言っていたのでしょうか。
この点についても、ちょっと考えてみます。
1.7月27日の日曜日に発売するメリットもあった!
7月27日の日曜日は、SMAPの27時間テレビの放送日でした。
しかも、前日土曜日の深夜には、Kis-My-Ft2とSMAPが出演する
「スマップBUSAIKU」が放送されることになっていました。
当然、プロデューサーの中居くんも出演するので、最高のタイミングで
強力な宣伝ができる状態でした。
事実、舞祭組は番組冒頭で歌を披露し、中居くんからもフリがあって、
無事に宣伝できました。
(27時間テレビの中で、SMAP以外に歌ったのは舞祭組だけでした。
コレはすごいです!)
まずは、日曜日発売という不利な状況をプラスに変える逆転の作戦を
用意したのです。
2.最初から「2位狙い」だった!
普通で考えたら、EXILEと同じ発売日で争ったとしても、
舞祭組に勝ち目はありません。
どうせ負けるのなら、発売日をずらすことで、せいぜい目立とう、
で、2位を取らせて、次の作戦で引っ張ろうという戦略も考えられます。
3.視聴者の期待に応える最良の策だった!
中居くんと舞祭組は、様々な番組で共演していますが、
その都度、中居くんは「1位穫れよ!取れなかったら罰ゲーム」と
プレッシャーを与え続けていました。
視聴者としては、「1位を穫らせてあげたい」と思いつつ、
「罰ゲームって何だろう、それもちょっと見たい」というキモチになります。
1位を穫ってしまったら、罰ゲームは見られないのですから、
悩ましいところです。(笑)
で、結果ですが、舞祭組は見事に2位。
とにもかくにも、舞祭組は超過酷罰ゲームをやらされることになりました。
(この模様も、「キスマイBUSAIKU!?」でオンエアされました。)
今後、ライブやバラエティ番組のトーク等でその体験を話すこともできますので、
彼ら的に「ネタ」が増えることになります。
しかし…。考えてみれば、そもそも、
自分が強者だと認識していたら、
最初から「穫れなければ罰ゲーム」を
コミットするのはあり得ないこと
ですよね。
これは「2位」になることも想定しておいた上で、次の作戦として、
差別化戦略として「罰ゲームでCD告知」
得意技戦略「歌番組ではなく、バラエティ番組で見せる」
という作戦を用意しておいたのでしょう。
これぞ、弱者の戦略! EXILEがこんな作戦取るわけがありません。
(彼らのキャラに全く合いません…。笑)
そして、舞祭組は、
第3作はいつ出るのかな?
また中居くんに「今度こそ、1位穫れ」って言われるんだろうな。
今度はどんな罰ゲームだろう?
と、お客さまの興味関心を引っ張ることができるのです。
ひとつの目標に対して、作戦を複数用意して、
状況に合わせて次々手を打っていく。
そういうことか~。やりますね。
次回に続きます。